◎第百九十三回 高知でいただいたおもしろい紙 〜その3〜
1月26日(水) 晴れ時々曇り(香川県)
先ほどまで、経営コンサルタントの先生によるセミナーに参加していました。
”経営コンサルタント”って、個人的にはうさんくさいヒビキに聞こえるんですが、最近、いろんな専門家のお話を聞いているうちに、まともな先生って多いんだな、と感じております。
反省、反省、、
きょう参加したセミナーでも、「なるほど!」と思う話を聞くことができました。
商売をうまく続けるためには、手順ってものがあるんですね。
”差別化”を追っているだけでは、いい状況が続かないんですね。
がむしゃらに走っているだけでは、成果も人もついて来ないんですね。
店長として、冷静な目でじぶんのお店を見つめ直そうと感じました。
お店を盛り上げるためにも、もっと多くの方に”箱屋の試み”を楽しんでいただきたいです。
皆さまが興味を持っていただけるように、きょうも”箱”に関する話題をお送りします。
先週末に、高知県の製紙屋さんからもらった紙「雁皮紙(がんぴがみ)」をご紹介します。
「雁皮(がんぴ)」は成長が遅く、栽培が難しいためにほとんどは野生の原料です。
ただ、「雁皮」の生息しているのは山の奥地で、イノシシに襲われる危険やイノシシ猟で誤射される危険を冒しながら収穫しなければならない、とても貴重な原料だ、と製紙屋さんに教えてもらいました。
こんな貴重な原料で作られた「雁皮紙」は、表面に光沢を持つとても美しい紙です。
紙にコシがあって、パリッとしているのも特徴です。
また、虫に食われにくい、という性質もあるようで、千年以上前の書物が現代にまで保存できているのは「雁皮紙」を使っているから、と考えられています。
すごいですねぇ。
貴重な原料「雁皮」で漉(す)いた紙のため、値段もそれなりに高いです。
安価でじょうぶな紙が増えてきたので、「雁皮紙」の需要はグッと減っているようです。
しかし、書道家や表具屋さん、伝統工芸家など、紙にこだわる方は「雁皮紙」を選ばれるそうです。
店長も、紙を使った箱屋として、先人が残してくれた「雁皮紙」が忘れ去られないように、どうにか「雁皮紙」を使ったいい化粧箱を作りたいと考えています。
虫が食わないってところで、いい方法があるんじゃないかな。
三回にわたり、高知県の製紙屋さんからいただいたおもしろい紙を紹介してきました。
まだまだおもしろい紙はあるんですが、ひとまずきょうでおしまいです。
明日は、愛媛県の紙屋さんからいただいた紙を紹介します。
次回の”箱屋の試み”、お楽しみに!!
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